株価上昇、人手不足、・・・好景気を表す代名詞のようなものですが、最近これらの言葉を見聞きしても、「?」の方が多いのではないでしょうか。先日発表された地価公示も、歴史的な転換点になるかもしれないくらいの報告がされているにも関わらず、反応はとても小さかったですね。

ということで、相変わらず財布の紐はキツイ状態のご家庭が多くを占めています。政府としてはせっかくあの手この手で株価や地価を上昇させ、家計の資産を増大させても、それが実体経済に思いのほか影響を与えていないので、さらなる対策を用意しました。その1つが、iDeCo です。

このところ新聞やテレビで採り上げられる機会が増えていますので、ご存知の方も多いと思いますが、iDeCoとは「個人型確定拠出年金」のこと。字面だけだと非常に難しそうなものですが、実際にはそれほどハードルは高くありません。

まず身近な言葉である「年金」について。若いころに保険料を払って、年をとってから皆さんが貰う「公的年金」は「確定給付型年金」です。この「確定給付」というのは、「幾ら貰えるか決まっている」ということ。例えば平成30年4月の老齢基礎年金は約78万円ですが、これは保険料を20歳~60歳まで全期間かけた人は誰もが同じ金額を貰うことになります。

実際には2階建て部分と呼ばれる「老齢厚生年金」なんかが絡んでくるのですが、その話をしはじめると収拾がつかなくなるので、これ以上触れません。「確定給付」のイメージを掴んでいただければ充分です。

では「給付」ではなく、「拠出」が確定しているとは? それはまた次回にしましょう。